弁護士コラム
【不倫裁判例】探偵の報告書が決め手となり不倫相手に慰謝料170万円を請求

不倫相手や配偶者に慰謝料を請求したい方は探偵に依頼して確実な証拠を確保するのがおすすめ

【不倫裁判例】探偵の報告書が決め手となり不倫相手に慰謝料170万円を請求

こんにちは。

弁護士の林 孝匡です。

ホントウにあった令和の不倫裁判を解説します(東京地裁:R4.2.16)

決め手となったのは、探偵の報告書です。

執筆者
林 孝匡
【ムズイ法律を、おもしろく】がモットー。情報発信が専門の弁護士です。多くのwebメディアで法律知識をお届け中。

当事者

・S56生まれ・タクシー運転手・H21結婚
・S56生まれ
妻の不倫相手(以下「Y男」) ・年齢不明

結論からお伝えすると、裁判所は探偵の報告書を根拠として「SEXしたと認定する。Y男は夫に慰謝料170万円支払え」と命じました。

ノンフィクション不倫裁判を通じて探偵の報告書の重要性をご理解いただければと思います。 

※ 争いを適宜抜粋して簡略化し、判決の本質を損なわないようフランクな会話に変換している箇所があります

事件の概要

事件の概要

妻とY男との出会い

結婚して2年後のことです。

妻が働いていた【執事カフェ】にY男が来店しました。

そこから5年くらいは店員とお客様という一線を引いた関係でした。

Twitter(現在のX)でメッセージのやりとりをしていましたが敬語を使っているような間柄でした。

仲が徐々に深まり…

しかし、距離がだんだんと縮まり、出会って6年くらい経ったころには、2人で食事に行くような仲になっていました。

妻は「夫と離婚したい」とY男に相談をするようになっていました。

ちなみに裁判所は、「このころからSEXしていた」と認定しています。

SEX認定した大きな要因は探偵の報告書です。それはのちほど。

妻が夫に離婚を求める

ある日、妻は、夫が会社に行っている間に家を飛び出します。自分の荷物も全部運び出すという強行です。

そして、夫を居酒屋に呼び出して「離婚したい」と直談判しました。

しかし、夫はOKせず、以降、別居がスタートしました。

夫が探偵に調査を依頼する

夫は「妻は浮気しているかも…」と怪しんだのでしょう。妻の浮気調査を探偵に依頼しました。探偵が調査した結果、クロでした。

探偵から上がってきた報告書には概要以下の記載がありました。

男性が妻の住居で1泊。詳しくは以下のとおり。

  • 午後6時すぎ、妻が男性と一緒に住居から出てくる。
  • 手をつないで歩いて近くのスーパーで買い物。
  • その後、2人は妻の住居に戻る。
  • 翌朝4時30分、男性が妻の住居から出てくる。

これで勝ちです。お泊まりの証拠をつかめば裁判所は99%不貞行為を認定します。ラブホテルなら99.9999%です。

探偵はキチンと男性の顔も撮影してくれていました。そのほかにも、男性が住んでいるビルや勤務先も押さえてくれました。

いまSEXしてただろう

ある日、夫は待ち伏せします。妻の家の外でY男が出てくるのを待ち伏せしたのです。

待っていると、家の中からSEXしていると思われる声が聞こえてきたのです(壁うすすぎでしょ)

その後、Y男が家から出てきたところを、夫が突撃!

 「いまSEXしてただろう!」と詰め寄りました。

Y男は否定せず「あなたと奥さまはセックスレスなんですよね。奥さまから聞いています」などと言って一触即発になったところ、妻が警察を呼んだので夫は立ち去りました。

訴訟を提起

夫とY男は弁護士をつけて交渉をしたのですが、話がまとまらず、夫はY男に対して訴訟を提起して慰謝料を請求しました。

裁判所のジャッジ

裁判所のジャッジ

裁判所
「Y男は夫に慰謝料170万円を払え」

裁判所は、探偵の報告書や、裁判に至るまでの妻やY男の言動から「SEXした」と認定しました。

夫婦関係が破綻していれば負け

少しマメ知識を。

探偵の報告書があったとしても「夫婦関係が破綻していた」と認定されれば慰謝料請求できません。最高裁の判例でそうなっているんです。

今回のY男も「すでにこの夫婦の関係は破綻していた!」と主張しています。

今回は無事、夫婦関係はまだご存命と認定されて夫が勝ちましたが、油断は禁物です。

夫婦関係がオワっていたと認定されたら負けなので、LINEを定期的に送ってコミュニケーションをとるなど工夫してみてください。

裁判所に「こりゃ形だけだな…」と思われたら負けですが「夫婦関係は瀕死寸前だけど、いまだご存命!」と思ってもらえたら勝ちです。

トドメを刺すために

トドメを刺すために

慰謝料請求の戦いでトドメを刺すためには、探偵の報告書がベストです。

不倫相手はゼッタイに認めない

今回の事件は、若干たなぼた感があります。夫が「いまSEXしてただろ!」と突撃したとき、Y男は否定しなかったんです。

裁判所はその点も考慮して「SEXした」と認定しています。が!多くの不倫相手は「SEXしていない!」と言い張ります。

そんなときは、探偵の報告書でトドメを刺さなければ裁判で負けてしまうのです(立証責任というものです)

Y男も裁判であがいた

案の定、Y男も裁判になるとあがきました。

裁判では「夫から突撃されたときはSEXしていない。テレビで映画を観ていた」と反論したのです。しかし裁判所は「夫が張り込んでいた午後11時43分にテレビで映画は放映していなかった」と瞬殺しました。

このように、不倫相手は裁判になると2億%「SEXしていない!」と反論してきます。前言撤回してあがいてきます。

そのときにトドメをさせるのが探偵の報告書です。

不倫相手や配偶者に慰謝料を請求したい方は探偵に依頼して確実な証拠を確保することをオススメします。

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