探偵事務所・興信所に尾行調査を依頼する場合の料金相場を解説

尾行を自分で行うと相手に気付かれてしまうリスクがあります。また、ストーカー規制法に触れてしまう可能性も考えられるでしょう。そこで、尾行は経験豊富な探偵に依頼するのがおすすめです。ただ、探偵事務所に尾行調査を依頼するときにはどのくらいの料金がかかるのでしょうか。気になる尾行調査の内容や料金相場について解説します。

Contents

探偵事務所が得意とする尾行を使った調査

探偵事務所ではさまざまな依頼に対応していますが、尾行を使った調査を非常に得意としています。なぜなら、探偵による調査において、尾行は欠かせない調査手段の1つだからです。ただ、どのようなシーンで尾行調査が行われるのでしょうか。調査する内容ごとの尾行について紹介しましょう。

浮気調査

浮気調査では、調査対象者の浮気の事実を調べます。「いつ」「どこ」で「何を」し、「誰と」会っていたのかを調査しますので、尾行や張り込みといった調査が不可欠といえるでしょう。尾行や張り込み時に撮影した動画や写真は不貞の事実を証明する証拠となり、離婚裁判や慰謝料請求に使えるようになります。

素行調査

対象者が普段どのような生活をしているのかを調べるのが素行調査です。普段の行動に絞った調査ですので、尾行による調査がメインとなるでしょう。

身辺調査

特定の相性者の経歴や素性、交友関係などを調べるのが身辺調査です。浮気相手や子どもの婚約者がどのような人であるかを調べるために行われることが多く、初めて取引をする相手などの場合にも身辺調査が依頼されます。信頼できる相手か、経歴を詐称していないかなどを調べるため、尾行調査が採用されることがめずらしくありません。

結婚前調査

結婚相手や婚約者を対象とした身辺調査が結婚前調査です。この調査では、結婚相手や婚約者の家族構成、素行、健康状態から資産に至るまで、対象者が信頼して結婚できる人物かについてさまざまな点を調べます。対象者の行動を徹底的に調べることから、尾行による調査が不可欠です。

尾行調査にかかる料金の相場

探偵に尾行調査を依頼したときの料金の相場は、10万～80万円と言われています。かかる費用に大きな差があるのは、調査によってかかる期間と、動員した人数が異なることが理由です。一般的な調査費用は、調査員1人あたりの単価と調査期間によって決まります。調査員1人あたり1時間1万円程度が相場で、尾行調査の場合には2名の探偵がチームになって行うことが多いため、1時間当たり2万円程度が必要です。この2人の調査員が1日5時間の尾行調査を行うと、1日当たり10万円の費用がかかるでしょう。探偵による調査が1日で終了しない場合には調査日数分の費用が請求されますので、1週間の調査を依頼すると、70万円程度の費用がかかるのです。また、調査する探偵の人数が増えるとそれだけ調査費用が高くなると考えましょう。そのほか、調査に必要となった諸経費なども請求されます。よって、見積の際には探偵事務所から提示される料金や内容をしっかりと確認し、最終的にどのくらいの費用がかかるのかを把握しておきましょう。

一般的な料金プラン

探偵事務所で尾行調査を依頼すると、いくつかの料金プランを提示されることが多いでしょう。探偵事務所の料金プランには「時間料金制」「パック料金制」「成功報酬型」があります。ただ、これらのプランにはどんな違いがあり、どのようにして選ぶと良いのでしょうか。記事のここからは、探偵事務所の料金プランについて詳しく説明します。

時間料金制

時間料金制プランは調査員の単価と人数、調査期間に応じて調査料金が決定するプランです。動員する探偵の数が多ければ多いほど値段が高くなり、調査期間が長ければ長いほど費用がかかります。しかし、少ない人数で短期間の調査であれば、費用が抑えられるのがメリットです。よって、対象者を1日または数日だけ尾行してほしいという場合には時間料金制をおすすめします。

パック料金制

数十時間の調査をまとめて契約するのがパック料金制です。調査員の人数が増えると料金が高くなりますが、時間当たりの料金は時間料金制よりも安く設定されています。そのため、尾行調査が長期間にわたることが予想されているときにはパック料金制が良いでしょう。

成功報酬型

探偵に依頼した調査が成功するか、失敗するかによって調査料金が異なるのが成功報酬型の特徴です。調査が失敗に終わったときには無料や減額になりますが、成功した場合には高額な料金設定が設けられていることが多いでしょう。成功報酬型で浮気調査を行う場合には100万円以上の費用が請求されることもあり、結果的に料金が高くなりやすいのがこのプランの注意点です。また、調査にかかる諸経費は調査が失敗したときでもかかるケースが多いでしょう。さらに、調査の成功・失敗の定義が明確でない場合には調査終了後に探偵事務所とトラブルになることがめずらしくありません。よって、契約時には探偵事務所とのしっかりとした打ち合わせが必要です。

なぜ尾行には2人以上の探偵が必要なのか

探偵事務所の料金設定を見ていると、尾行には最低でも2人の調査員が必要とされているケースがほとんどです。探偵の人数を減らすと料金が安くなるため、少ない人数で調査を依頼したいという人も多いでしょう。しかし、1人の探偵が尾行調査を続けていると、相手に気付かれてしまう可能性が高くなります。また、繁華街や通勤時間帯など、人の多い場所や時間に１人で尾行調査をすると対象者を見失う恐れもあるのです。そのため、どれだけ人が少ない場所や時間帯であっても、2人以上の探偵に尾行調査を依頼するのをおすすめします。尾行調査を円滑に行うために探偵に依頼するのですから、調査が成功しやすい方法を選びましょう。

探偵の調査料金を安くするポイント

探偵に尾行調査を依頼するとたくさんの費用がかかりますが、少しでも料金をおさえて調査を依頼することは可能です。調査料金を安くするにはいくつかのポイントがありますので、紹介していきましょう。

尾行調査の期間に応じた料金プランを選ぶ

探偵に依頼する尾行調査では、料金プランの選び方が肝心です。さきほども紹介した通り、探偵事務所ではいくつかの料金プランを提示されますので、その中から自分にぴったりのプランを選びましょう。尾行期間はどのくらい必要か、尾行によってどのような事実を掴みたいのかをしっかりと考えると、選ぶべき料金プランが分かるようになります。

できるだけ情報を集めておく

探偵に尾行調査を依頼するときには、対象者の情報をたくさん集めておくのがおすすめです。対象者の行動がつかめると尾行調査がしやすくなり、短期間で調査が終了する可能性が高くなります。浮気調査の場合には、対象者が浮気相手と会う日や時間、場所などを知らせておくのもポイントです。尾行や張り込みをする場所が分かることで効率よく浮気の証拠がつかめ、調査期間を短くできることから、かかる料金がおさえられるでしょう。

気付かれたときのリスク

経験豊富な探偵であれば対象者に気付かれることのない尾行調査が可能です。しかし、自分で尾行したり、経験の少ない探偵に尾行調査を依頼すると、対象者に尾行がバレてしまうことがあるでしょう。調査対象者に気付かれてしまうとたくさんのリスクがありますので、知っておくのがおすすめです。

調査の継続が難しくなる

尾行調査の対象者が尾行されていることに気付くと、警戒心が高まることが多くみられます。その結果、対象者がむやみに外出をしなくなり、どれだけ時間をかけても証拠がつかめない可能性があるのです。また、浮気調査の場合には証拠となるメールや電話の履歴を消したりする可能性も考えられます浮気相手と関係があった証拠がなくなってしまうことで調査が難しくなり、調査自体が継続できなくなる恐れもあるでしょう。調査を成功させるためにも、対象者に気づかれないように尾行しなければなりません。

法や条約に触れる可能性がある

探偵が探偵業法にもとづいて張り込みや尾行を行うことは違法ではありません。しかし、探偵の尾行が対象者に気付かれ、警察に通報されてしまうと、各都道府県の迷惑行為等防止条例に違反すると判断されることが考えられます。その結果、探偵に条例違反の疑いがかけられ、話を聞かれる恐れがあるでしょう。また、尾行によって対象者に不安を与えたり、迷惑をかけたと感じさせてしまった場合には、軽犯罪法に触れる可能性も。このケースでは、民事訴訟や刑事告訴で処分されてしまう危険性が伴うのです。経験豊富な探偵に尾行調査を依頼するとこのようなリスクは防げますので、探偵選びは非常に重要だといえるでしょう。

慰謝料を請求されるリスクがある

尾行が対象者に気付かれると、人権侵害や精神的苦痛を訴えられることがあります。この場合には対象者から慰謝料を請求されてしまうリスクが生じるため、注意が必要です。

悪徳な事務所には注意を

探偵事務所のなかには悪徳な業者もみられます。そういったところに尾行調査を依頼すると、高額な料金を請求されたり質の悪い調査を行ったりといったトラブルに巻き込まれる可能性が高いでしょう。悪徳な業者に尾行調査を依頼してしまわないためにも、探偵事務所選びで気を付けるべき点を解説します。

料金プランが提示されない

探偵事務所の多くはホームページなどに料金プランなどを打ち出し、おおそよその費用を提示しています。しかし、探偵による調査はかかる時間や人数で異なるため、〇〇円で調査ができるとは言い切れません。その点を逆手に取り、ホームページなどにはっきりとした料金プランを記載していない探偵事務所もあるでしょう。そのような事務所は見積で驚くほどの金額を提示したり、依頼者の懐具合で金額を上乗せすることがめずらしくありません。

前払い制度を採用している

探偵事務所によっては尾行調査にかかる費用を前払いで請求するところがあります。しかし、前払いの場合には調査結果に不満があっても返金してもらえる可能性が低くなるでしょう。料金に見合った調査をせず、結果だけを報告されてしまう恐れもありますので、前払い制度を採用している探偵事務所は避けるのがおすすめです。

強引に契約をさせる

調査内容や料金に関する十分な説明をせず、強引に契約を結ばせようとする探偵事務所は悪徳である可能性が高いといえます。このような事務所と契約をすると、満足のいく調査をしてもらえなかったり、調査員の水増ししたりといった不正が行われることがあるでしょう。また、調査終了後に高額な追加料金を請求される恐れもあります。信頼のおける探偵事務所であれば、依頼者の声にしっかりと耳を傾け、依頼者が求める調査を行いますので、契約を急がせることがありません。

尾行は信頼のおける探偵事務所に相談を

尾行調査の経験が浅く、実力のない探偵事務所に調査を依頼すると、満足のいく調査結果が得られないことがあります。また、悪徳な探偵業者に依頼すると、高額な料金を請求されてしまう恐れも考えられるでしょう。そのため、尾行調査は経験や実績の豊富な探偵事務所への依頼が重要です。信頼できる探偵事務所に相談すると、費用に見合った調査結果が得られる可能性が高くなります。