こんにちは。
弁護士の林 孝匡です。
ホントウにあった令和の不倫裁判を解説します（東京地裁 R1.6.14）
決め手となったのは、探偵の報告書です。
当事者
- 夫
- 妻
- 妻の不倫相手（以下「Y男」）
妻とY男が職場でフォーリン・ラブ。
それにブチギレた夫が、Y男に対して慰謝料を請求する訴訟を起こしました。
結論
裁判所
「Y男は夫に慰謝料40万円を払え」
4回の宿泊を押さえた探偵の報告書が決め手です。
以下、事件を分かりやすく解説します。ノンフィクション不倫裁判を通じて探偵の報告書の重要性をご理解いただければと思います。
※争いを一部抜粋して簡略化
※判決の本質を損なわないよう一部フランクな会話に変換
事件の概要
この夫婦は職場で知り合い、5年後には結婚。しかし・・・
ーー 旦那さんにはどんな不満が？
妻
「結婚したあと、仕事が忙しくて帰るのが遅くなっていたんです。疲れて帰宅しても夫からは優しさを感じられず。私に配慮の乏しい言葉を投げかけてきたりして、どんどん不満が溜まっていきました」
夫が婚活アプリ常習者
今回勝訴した夫ですが、夫も婚活アプリで女性と遊んでいました。既婚者であることを隠して女性と食事をしたり彼氏として振る舞ったりしていたのです。
それが妻にバレ、妻の不信感は募っていきます。
ーー 夫は婚活アプリ遊びをやめましたか？
妻
「いえ…。半年後にはまた同じことをしていました。婚活アプリを通じて女性と知り合い、花火大会の約束をするなどしていました。屈辱感を覚えましたし、夫の女性関係について不信感を強めました」
妻が激務なのに…
夫が群馬に転勤になったことに伴い、妻は群馬から東京まで新幹線を使って通勤することになりました。激務 + 長距離通勤です。
ーー 夫との関係はどうでしたか？
妻
「良くありませんでした。私が新幹線を使って疲れて帰ってきても『夕食を作ってほしい』と言ってくるんです」
ーー さぞかし殺意を覚えたことでしょう。疲れている妻にゼッタイに言ってはいけない一言です…。
ラブストーリーは突然に
ちょうどその頃、妻が人事部へ異動となります。そこでY男と知り合います。その後、恋に落ちます。
Y男には離婚歴があったので妻が色々と相談していたのでしょう。
妻が離婚を決意
このころ、妻が離婚を検討し始めます。
しかし夫は妻のことが好きだったようで、子作りと称して妻に性行為を求めていました。
が、妻は子作りなど考えてもいなかったので、夫に隠れて経口避妊薬を服用して妊娠を避けていました。
さらば！
その約3ヶ月後、妻が家を出ました。夫が会社に行っている間に荷物をまとめて逃げました。
Y男から離婚の指南を受ける
Y男は離婚経験者だったので、妻はY男にいろいろと相談しました。
互いの自宅などで、調停申立書をダウンロードしたり、情報を整理したエクセル表を作成したりしました。
そして、妻が離婚調停を申し立てました。しかし、夫は離婚を強く拒否しました。
探偵に依頼
夫は妻に男性の影を感じていたのでしょう。妻の行動調査を探偵に依頼します。
そして、以下の証拠を確保しました。
- H29.6.9 Y男が妻の自宅に宿泊
- 6.15 Y男が妻の自宅に訪れ深夜に帰る
- 6.22 Y男が妻の自宅に宿泊
- 6.24 Y男が妻の自宅に宿泊
夫は、探偵の報告書を証拠としてY男に対して慰謝料を請求する訴訟を起こしました。
裁判所のジャッジ
夫の勝訴です。
裁判所
「不倫相手のY男は夫に慰謝料40万円を払え」
ラブホテルへの宿泊だけでなく、相手の自宅への宿泊でも裁判所はほぼ不貞行為を認定します。
今回、Y男は苦しまぎれに「初めてSEXしたのは6/9ではない。6/22です」と謎の反論していますが、SEXしたこと自体は否定していません。
否定しても仕方ないからです。
それくらい、お泊まりを押さえた探偵の報告書は強力です。「朝までトランプをしていた」というアイドルのような言い訳は裁判所で瞬殺されるのでご安心ください。
探偵に依頼するならお早めに
配偶者の浮気を疑ったときには、早めに探偵に依頼することをおすすめします。なぜなら、不貞の期間の長さ回数が、慰謝料増額のポイントになるからです。
裁判所が慰謝料を算定する時に重視する要素は以下のとおりです。
| X | あなた |
|---|---|
| A | 配偶者 |
| Y | 浮気相手 |
- 婚姻期間
- 子どもの年齢、養育状況
- 不貞の期間、回数
- AとYのいずれが主導的であったか。
- XがYに対して「Aとの関係を絶ってほしい」と申し入れたか
- XとAは離婚したか
- XA間が悪化した原因がAYの不貞行為以外にもあるか
- XとAの夫婦関係が円満であったかどうか
- 同居か別居か
- Xも別人と不貞関係にあったか
- XはAを許しているか
- XのYに対する報復行為の有無、 内容…など
まとめ
今回、夫は「6月以前にも不貞行為があったはずだ！なぜなら、お互いの家に行き来する様子が慣れているからです！」と主張しましたが、裁判所は「6月です」と認定。
裁判所は証拠がなければ認定してくれない生き物なのです。
婚活アプリで遊びまくっていた夫が勝訴する結論となり、妻とY男は納得がいかなかったでしょう。
裁判所も「自分も遊んでおきながら何ちゅう夫や..」と思ったかもしれません。
しかし、そこはビシッと切り分けて判断します。裁判所はそういう生き物なのです。
妻も、婚活アプリ事件のときに探偵に依頼して夫の浮気を押さえていれば夫に慰謝料を請求できていた可能性が高いです。
配偶者が怪しいときはお早めに探偵への依頼をご検討ください。
まずはお気軽に
無料相談をご利用下さい。
探偵社FUJIリサーチでは、人探し、行方調査、浮気・不倫調査、結婚詐欺調査などを承っております。
テレビ番組等への調査協力など、メディアからも信頼をいただいている独自の調査ノウハウで、皆さまのお悩み解決をサポート致します。
- 家族が家出した。急いで居場所を探したい
- 40年前の恩師を探してお礼を言いたい
- 恋人が浮気をしているかも。証拠を集めたい
- 配偶者が不倫している。離婚裁判で有利になる資料を集めたい
- 婚約者に金銭を要求される。結婚詐欺かも？
こんなお悩みを抱えている方は、お気軽に匿名無料相談をご利用下さい。最適な調査プランのご提案、料金のお見積りを無料でご対応致します。
※24時間365日、いつでも無料でご利用いただけます。
