素行調査について「違法ではないか」という疑問をお持ちの方も多いのではないでしょうか。
本記事では素行調査の法的位置づけや違法となるケース、適切な依頼方法などについて詳しく解説。
正しい知識を持つことで、トラブルを避け、必要な情報を適切に得るための参考にしてみてくださいね。
素行(身辺)調査とは何か?

素行調査とは、対象者の普段の行動や行動範囲などについて調べる調査です。
「身辺調査」「身元調査」「行動調査」などと呼ばれることもあります。
基本的には、対象者が「いつ」「どこで」「誰と」「何をしたか」を明らかにすることを目的としています。
素行調査の主な手法
素行調査で用いられる主な手法には以下のようなものがあります。
- 尾行:対象者の後をつけて行動を観察する
- 張り込み:対象者が出入りする場所で待機して行動を観察する
- 聞き込み調査:関係者から情報を収集する
素行調査が行われる主な理由や目的とは
素行調査が実施される代表的なケースとしては、以下のようなものがあります。
依頼主 | 主な目的 |
---|---|
個人 | • 配偶者(婚約者)の浮気・不倫調査 • 交際相手の素行確認 • 子どもの交友関係の確認 |
企業 | • 社員の不正行為の調査 • 採用候補者のバックグラウンドチェック • 取引先の信頼性確認 |
素行調査が「合法」となるケース

素行調査そのものは、「適切な方法で行われる限り」基本的には合法です。特に以下のケースは法的にも認められています。
探偵による専門的な調査
探偵がおこなう素行調査は、「探偵業法」という特別な法律が適用されているため、多くの場合は違法行為にあたりません。
探偵業法では「尾行」「張り込み」「聞き込み」などの調査方法が正当な業務として認められています。
探偵が素行調査を行う前に、聞き込みを実施して事前調査としてターゲットに関する情報を集めることが多くありますが、これは犯罪性が全くない場合、合法です。
企業のバックグラウンドチェック
企業が専門業者や探偵などに依頼し、社員や採用候補者の素行調査(バックグラウンドチェック)を行うことも、適切かつ公正な範囲であれば違法性はありません。
現に公安に関係する職業や、ほとんどの外資系企業で採用候補者や従業員の素行調査・バックグラウンドチェックを導入しています。日本企業でも徐々に増加傾向にあります。
素行調査が「違法」となるケース

一方で、以下のようなケースでは素行調査が違法行為となる場合があります。
自分で行った調査行為が知らぬうちに違法となっている場合があるので気をつけましょう。
調査手法に関する違法行為
以下の方法による調査は違法行為に該当する可能性が高いです。
無許可の探偵による調査
都道府県公安委員会へ開業届を提出していない無許可の探偵が素行調査をおこなった場合、個人情報保護法違反・プライバシー権の侵害などに該当します。
無断侵入
他人の敷地・住居に無断で侵入した場合、住居侵入罪・不法侵入・器物破損罪などに該当します。
GPSの無断設置
相手の所有物に無断でGPS発信機を取り付けることは、ストーカー規正法違反やプライバシーの侵害となる場合があります。
盗聴・盗撮
無断での盗聴・盗撮行為は、有線電気通信法違反や住居侵入罪に該当する場合があります。
情報・プライバシーの扱いに関する違法行為
素行調査によって入手した情報を、口頭での伝達や文書・SNSなどを利用して第三者に開示することも違法行為です。
これにより以下のような罪に問われる可能性があります。
- 名誉毀損罪
- 個人情報保護法違反
- プライバシーの侵害
具体的な違法行為の例
- なりすまし行為:警察官や関係者などに装って情報を聞き出す行為(官名詐称、不正競争防止法違反など)
- 過剰な情報収集:採用・雇用に無関係な情報を収集する行為(迷惑防止条例違反、戸籍法違反など)
- 信用情報の無断取得:借金の額、各種ローン等の契約、ブラックリストなどを無断で取得する行為
- 執拗な追跡:しつこい尾行・張り込み、強引な聞き込み、ストーカー行為
素行調査の違法性は「誰が行うか」にもよる
素行調査の違法性は、誰が行うかによっても大きく変わってきます。
探偵事務所による調査
探偵業を営む会社が行う調査は、「探偵業の業務の適正化に関する法律」によって、以下の点が規定されています。
- 探偵業を営む際には張り込みや尾行などが認められている
- 個人情報やプライバシーを守ることが義務付けられている
- 秘密保持義務が課せられている
ただし、探偵であっても以下の行為は違法となります。
- 住居侵入や盗聴など法律に違反する調査方法
- 入手した情報の不適切な取り扱い
- 調査目的が違法行為に利用されることを知りながら調査を行うこと
個人や企業が独自に行う調査
一方、素人が自分で調査を行う場合、探偵業法の適用がなく、以下のようなリスクがあります。
- 法的に認められている調査手法かどうかの判断が難しい
- 違法行為を知らずに行ってしまう可能性がある
- 調査対象者に気づかれるリスクが高い
違法行為を避けるために適切な依頼先を選ぶポイント

素行調査を依頼する際には、以下のポイントに注意することが重要です。
信頼できる探偵事務所の選定
- 都道府県公安委員会に届け出ている正規の探偵事務所であること
- 探偵業届出証明書を確認する
- 「違法な手段で調査します」などと言う探偵には注意する
依頼前に確認すべきこと
- 調査の目的を明確にする:何を知りたいのか、どのような証拠が必要なのかを整理する
- 調査期間と予算の設定:必要最低限の日数と予算を事前に決めておく
- 情報提供:対象者の写真や基本情報など、調査に必要な情報を準備する
契約時の注意点
探偵に調査を依頼する際は、契約書に以下の項目が含まれていることを確認しましょう。
- 調査の目的と範囲
- 調査方法と期間
- 料金体系と支払い方法
- 報告の方法と頻度
- 個人情報の取扱いに関する規定
素行調査で得られる情報と活用法

違法行為なく適切に行われた素行調査からは、以下のような情報が得られます。
得られる主な情報
- 対象者の行動パターン
- 立ち寄る場所や施設
- 接触する人物
- 勤務態度や業務実態
- 交友関係
情報の適切な活用法
素行調査で得られた情報は、以下のように活用することができます。
目的 | 活用方法 |
---|---|
浮気・不倫の確認 | 離婚調停や慰謝料請求の証拠として |
社員の不正行為 | 懲戒処分や解雇の根拠として |
採用判断 | 履歴書の真偽確認や人物評価の参考として |
子供の問題行動 | 適切な教育指導や環境改善の参考として |
ただし、得られた情報を第三者に公開したり、脅迫や嫌がらせに利用したりすることは違法行為となりますので絶対に避けるべきです。
依頼する際の注意点

素行調査を依頼する際は、以下の点に注意しましょう。
依頼前の心構え
- 素行調査で「分かること」と「分からないこと」があるのを理解する
- 調査結果が自分の予想と異なる可能性を受け入れる準備をする
- 調査結果をどう活用するかを事前に考えておく
費用について
素行調査の費用は調査内容や期間によって大きく異なります。一般的な相場として以下のような目安があります。
- 基本料金:数万円〜10万円程度
- 1日あたりの調査料金:3〜10万円程度
- 報告書作成費(別途請求がある場合):数万円程度
複数の探偵事務所から見積もりを取り、費用対効果が高いかどうか検討することをおすすめします。
報告書の取り扱い
調査結果の報告書は個人情報を多く含む重要な書類です。
裁判の際など証拠として利用できることもありますので、以下の点に注意して取り扱いましょう。
- 安全な場所に保管する
- 必要以上に他者に見せない
- 目的を達したら適切に廃棄する
記事まとめ

素行調査は、適切な手法で適法に行われるべき調査活動です。
素行調査そのものは違法ではありませんが、調査の方法や得られた情報の取り扱い方によっては違法行為となる場合があります。
違法行為を避けるためには、都道府県公安委員会に届出をしている正規の探偵事務所に依頼することが重要。探偵業法に則って適切に調査を行う探偵であれば、法的リスクを最小限に抑えながら必要な情報を入手することが可能です。
対象者のプライバシーを不必要に侵害することなく、法的に問題のない範囲で調査を行うことが、依頼主自身を守ることにもつながります。
最終的に、素行調査は「真実を知るための手段」であり、その結果を違法な目的に使用しないよう注意することも非常に重要です。事実を知ることで、適切な判断や対応につなげていくことが、素行調査本来の目的であることを忘れないようにしましょう。

まずはお気軽に
無料相談をご利用下さい。
探偵社FUJIリサーチでは、人探し、行方調査、浮気・不倫調査、結婚詐欺調査などを承っております。
テレビ番組等への調査協力など、メディアからも信頼をいただいている独自の調査ノウハウで、皆さまのお悩み解決をサポート致します。
- 家族が家出した。急いで居場所を探したい
- 40年前の恩師を探してお礼を言いたい
- 恋人が浮気をしているかも。証拠を集めたい
- 配偶者が不倫している。離婚裁判で有利になる資料を集めたい
- 婚約者に金銭を要求される。結婚詐欺かも?

こんなお悩みを抱えている方は、お気軽に匿名無料相談をご利用下さい。最適な調査プランのご提案、料金のお見積りを無料でご対応致します。
※24時間365日、いつでも無料でご利用いただけます。