弁護士コラム
【不倫裁判例】不貞行為の証拠写真を探偵が激写し慰謝料120万円の勝訴

ひざ枕・おんぶの写真を探偵が撮影し、依頼者が勝訴した不倫裁判例を紹介

【不倫裁判例】不貞行為の証拠写真を探偵が激写し慰謝料120万円の勝訴

弁護士の林 孝匡です。

ホントウにあった不倫裁判を解説します(東京高裁 R6.1.17)

夫が、妻の不倫相手を訴えた事件です。

妻が不倫相手の男のひざ枕でイチャつき、さらに路上おんぶも。探偵がそれを激写しました。

夫が探偵の調査報告書を証拠として、妻の浮気相手を提訴。

裁判所「不貞行為があったと認定する。慰謝料120万円

以下、事件の詳細を解説します。

※ 争いを一部抜粋して簡略化

※ 判決の本質を損なわないよう一部フランクな会話に変換

執筆者
林 孝匡
【ムズイ法律を、おもしろく】がモットー。情報発信が専門の弁護士です。多くのwebメディアで法律知識をお届け中。

当事者

当事者
  • 夫:S48生まれ
  • 妻:S48生まれ
    H12 結婚
    H23 長女誕生
  • 妻の不倫相手(以下「Y男」):S49生まれ

事件の概要

事件の概要

仲が悪かった

この夫婦は、長女が生まれる前からもあまり仲が良くなかったようです。

口ゲンカをして妻が家を出ていくこともありました。1ヶ月半後には帰ってきましたが。

離婚届に署名押印までしたこともありました。その後、復縁して離婚届は提出されず。

こんな感じでギリギリの夫婦関係を保っていたのですが…

決定的な口論

バトル勃発!

長女のバイオリンの練習をめぐって、両者は決定的な激突をします。

夫は妻に向かって「オマエには親権はあげない」「オマエの好きな、ね、マッサージ行ったりするお金が欲しい男と一緒になって。親権はオレにちょうだい」「今日で別れよう」と言いました。

妻が新たな男性を探す

妻は夫と別れることを決意したのでしょう。

そのケンカの約1ヶ月後。妻がマッチングアプリをダウンロードします。

そのアプリの数、なんと6つ。新しい男性を探す気マンマンです。

そして、約3ヶ月後、あるマッチングアプリでY男と知り合います。その後、妻はY男とLINEで連絡をとるようになりました。

妻が警察署に行く

少し話が変わりますが、その約1ヶ月後、妻が警察署に駆け込みます。

駆け込んだ理由は「夫が娘を叩く」「裸にして家の外に立たせる」「娘の教科書を破く」などです。

妻が家を出る

その約1ヶ月後、ついに妻が長女を連れて家を出ました。

その後も、妻は夫に、娘のバイオリンの練習の送迎をお願いしていました。

夫が探偵に依頼

夫が探偵に依頼

夫は「妻に男ができた…」と感じたのでしょう。探偵に依頼します。その後、探偵は妻の行動を調査し、以下の事実を突き止めました。

  • 午前10時30分、Y男が妻の自宅に行く。その後、夜8時20分まで滞在
  • マンション1階のロビーで妻がY男のひざ枕で横になる
  • 妻の自宅付近で、Y男が妻の腰に手を回して歩く
  • デートの際、腕を組む
  • Y男が妻をおんぶして歩くこともあり
  • Y男が妻の自宅で4時間ほど滞在(少なくとも4日間

お泊まりの証拠は確保できませんでしたが、普通に考えれば「この2人は交際してるでしょ」と思うような親密さです。

その約2ヶ月後、Y男は「探偵につけられている!」と気づきました。そしてY男と妻はLINEの履歴を消去しました。

夫は探偵の調査報告書を証拠として、Y男に対して慰謝料請求訴訟を起こしました。

【不倫裁判】裁判所による判決を解説

【不倫裁判】裁判所による判決を解説

夫の勝訴です。裁判所は「Y男は夫に慰謝料120万円はらえ」と命じました。

お泊まりの証拠はありませんでしたが、裁判所は、探偵の調査報告書を根拠に、以下のとおり認定しました。

  • 週3回、約4時間を妻の自宅で2人きりで過ごしていた
  • 外出時には腕を組んで歩いたり、時にはおんぶひざ枕もするなど、身体的接触が複数回認められる
  • このような身体的接触からは、異性の友人という関係を超える親密さがうかがわれ、成人した異性の男女間における関係性としては相当濃密なものであって、両者の間には性的関係があったと認めるのが相当である

弁護士林の見解

正直なところ、私の感想としては「ギリギリ勝訴できた」という感覚です。

仮にY男が、1回だけ数時間、妻の自宅に訪れていたことだけしか把握できなかった場合、裁判所は不貞行為があったとは認定しなかったでしょう。

今回のケースでは、2人きりで過ごす時間が何日もあった、腕を組んだり、おんぶや膝まくらなどもしていたことから、裁判所は「これはSEXしてるでしょ…」と認定したのだと思います。

いろいろな証拠を集めましょう

裁判所は「この2人は不貞行為をしたか?」を判断する際、さまざまな証拠をミックスして総合判断します。

お泊まりの証拠があれば99%不貞行為を認定するのですが、今回のようにビミョーな証拠の場合、不貞行為があったことに傾く証拠が多ければ多いほど、裁判所の心の天秤は「SEXしてるよな…」に傾きます。

なので証拠の数が大切です。

不倫裁判例の記事まとめ:浮気の疑いがあるときは早めに探偵に依頼を

不倫裁判例の記事まとめ:浮気の疑いがあるときは早めに探偵に依頼を

今回のように、怪しい証拠が多ければ多いほど勝てる可能性が高くなるので、「あやしい…」と感じたら早めに探偵に依頼することをオススメします。

ご自身で撮影を試みると失敗する可能性が高いのです。

一度気づかれたらたら二度と確保することはできないので、プロである探偵に依頼するのがベストです。

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